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「千田兄弟回航記(FoxyLady回航:ハウステンボスマリーナ→宜野湾マリーナ)


2011.5.16(1日目) ハウステンボスマリーナ→阿久根港
 FOXY LADYでの沖縄回航の始まり。穏やかに晴れた天候。まずは、牛深を目標に出港。快適に8ノットの旅。とにかく「はやい!早い!速い!」。 ニュー天晴Ⅲの6ノットと2ノットの差が、強烈に違うことを身を持って体験する。
 海況は、天晴の回航とは違って、穏やかで風も南西のクローズホールドからアビームの4〜5ノットの微風。 ただし、切れた藻、ゴミが潮目に多く、避けるのが超大変でした。目標牛深も、順調な海況のため、日没ぎりぎりで到着できる阿久根に変更し、ぎりぎりで入港。

 入港後桟橋近くにいたオバさんに聞いたお風呂「ふれあい温泉ぼんたん湯」。 徒歩10分と聞いたが、近くの交番で聞いたら遠そうなんで、交番からタクシー(600円)で行く。お風呂代330円/人。
 夕食は、健ちゃんお勧めの「十三(とみ)」へ。2400円のおまかせ定食を頼むと天ぷら、刺身、カレイの煮付け、カニ、茶碗蒸しにご飯セットと超豪華。 ビールの後、3人で黒瀬の4合ビンをあける。味も良く、初日から大当たり。  お風呂で気付いたが、みんなマイお風呂セットを持参している土地柄。大阪と同じ傾向で、月曜日と言うのに夕食を食べた「十三」も超満員の不景気知らず。
 帰りに、ほっかほっか亭で明日昼の弁当を購入。明日は、夜明け出発で屋久島目標に出港予定。今日は早めにおやすみなさい。
この回航記を打ったため、23:15就寝。

2011.5.17(2日目) 阿久根港→屋久島宮ノ浦港
 早朝寝起きとともに出港。長い一日の始まり。目標は、屋久島。天気予報では屋久島付近1日波1mの予報。 阿久根港を5時に出港し、鹿児島県の南西端の坊岬を11時通過。14:30竹島通過。17:20目標の屋久島宮ノ浦港に到着。 坊岬を過ぎてから、徐々に波風が上がり、平均10ノットの風。最高18ノット。波は、追っ手気味で9ノットから10ノットのスピードで快走。

 宮ノ浦港に着いてから給油240リットル、係留場所を変えて給水。お風呂は、漁港近くのシーサイドホテル屋久島の展望風呂。料金1,575円/人で高い! 食事は、ホテルで聞いた情報と健ちゃん仕入れた昨年亡くなられた秀吉さんの友人がヨットに訪ねて来られ、その人にも聞いた「潮騒」で夕食。 超満員で15分ほど待って、ようやく席に。鹿児島県は、昨日の阿久根といい外食がさかんらしく、家族、カップル、会社関係の人で、お店がいっぱいでした。 佐世保では、考えられない程の盛況。震災も影響なしの感じです。   3人共に焼魚定食を頼み、トビウオを頼んだ健ちゃんと兄貴、塩鯖の私、それに刺身盛り合わせ、キビナゴの天ぷらを別注。 お酒は、屋久島名物三岳をボトルで入れてキープ。5合ビンの残り2cm程も、兄貴が来年来ると店の人に言ってキープとなる。
 気になる明日の天気予報では、波高2mのち2.5mと奄美に近づくほど海況が悪い状態である。取り敢えず、明日に備えて寝よう!

2011.5.18(3日目) 屋久島宮ノ浦港→奄美大島港
 天気が良く、宝島の予定を急遽奄美大島へ変更。120マイルを越えるロングに。 朝5時出港の夜23時着。明日の海況が、波高2.5〜3m、風は東風の予報のため今日のうちに奄美大島へ行き、明日は天候を見て判断することに。
 屋久島宮ノ浦港を出て屋久島を右回り。南端を離れるまでに約3時間。屋久島の大きさと、山の高さに改めて驚いた。
 出港から穏やかな海況で、サメ、ウミガメの交尾、イルカ、カジキを途中見る。 予報では、午後から波風が上がると言っていたが、予報通りトカラ列島小宝島の東方海上を過ぎた頃より、うねりも出て来て奄美大島に近づくにつれ東の波風が上がる。
 風速最高30ノット、波高約2.5〜3m。日没後、月夜のはずが雲のせいで月は見えず。GPSで方位を確認しながら、慎重に大島港(岸壁)に夜11時過ぎに着岸。着岸後、夕食場所を町に上がり物色。 近くのジョイフル(ファミレス)で済ませ、明日に備え1時前に就寝。

2011.5.19(4日目) 奄美大島港→知名港(沖永良部)
 朝起きて雨が降っていたが、海況を様子見ながら最終目的地を決めることで出港。目標は、沖永良部島知名港、悪い場合は、途中の加計呂麻の古仁屋港、徳之島などを候補に。
海況は、前日よりも良く、各島の西側島影コースで東の波風を避けながら進み、目標の知名港に夕方入港。入港後、給油の手配し、近くの銭湯(500円)に入り、町を散策後夕食の場所へ。
Jazzの流れる居酒屋で、島独自のメニューもあり美味しく頂きました。
 港近くの町中には、食べるところも多く、スナック等の看板も多く見つけた。

2011.5.20(5日目) 知名港(沖永良部)→宜野湾マリーナ
 いよいよ最終目的地を目指し出港。2時間で与論島、さらに2時間で沖縄本島北端へ差し掛かる。海況も良く、雲は多いものの雨にはそれ程合わず、日が射すことの方が多く、11時から13時まで日焼けタイム。
 昼食を伊江島で取ることにして、一時立ち寄る。Cafeゆり(フェリーターミナル)で、早速そばを、そして初めての沖縄「ぜんざい」を完食。冷たいぜんざいは、想像以上の美味。 食べたことのない方へ伝えるならば、冷ましたぜんざいの上にかき氷の氷が掛けられているものでした。店によって若干違うみたいですが。 沖縄に行ったら百聞は一見・・・で食べてみて下さい。以外とみんな知っていたりして。
 午後3時頃伊江島をあとにして、最終目的地宜野湾マリーナを目指す。本島北端に差し掛かった頃から、海はべた凪になり、残波岬をかわし順調に宜野湾マリーナへ到着。




【総評】
 今回話があった時に、いずれは天晴で南方へという気持ちがあったものの、現実的に沖縄までの海域を経験できる良い機会だと思いフォクシーレディに同乗させてもらう。 沖縄が梅雨に入っているため、どこかで前線通過にあったり、海域的な時化に合うのではと思っていたが、天気予報もいい方にハズレ、基本昼間だけの回航も5日間で到着。
 フォクシーレディの速力、走力、加えて安定感を実感。初日、西海橋下の潮(大潮)を考慮して、午前8時すぎに出港したにもかかわらず、鹿児島県阿久根市まで到達。
 2日目には、屋久島まで到達。ニュー天晴の走力だと、頑張って6ノット(旧天晴は4ノット強)での計算も、平均8ノット強での計算が出来、時には9ノット平均だったり、10ノットを 超えるスピードで走っていた。そんな中でも、コクピットではゆったりとコーヒーを飲んでいられる快適さ。モノハルのヨットにはない快適さを充分に実感する回航でした。
 4月10日神奈川県シーボニアマリーナから始まった天晴の回。クラブの出島クルージングと福江港へのクルージング、そしてフォクシーレディでの沖縄回航と、約2ヶ月の間に約1200マイルの貴重な体験をしました。皆さんの応援、ご協力、本当にありがとうございました。


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